新現役!シニアわくわくブログ

シニアに役立つ情報や新現役ネットの活動について発信していきます。

読み物

#面白い本「高杉晋作(上)(下)」(池宮彰一郎著・講談社文庫」

先日BSフジ「プライムニュース」で、韓国大統領選をテーマにした番組を見ていたら、韓国問題のご常連コメンテーター、鈴置高史氏(元日経新聞編集委員)が次のようなことを云っていました。「かつて日本はナショナリズムが過熱しすぎて失敗した。中国や韓国…

#面白い本「業平」(高樹のぶ子著・日本経済新聞出版)

仮名で書かれた日本文学の古典歌物語『伊勢物語』を、現役の作家の中で最高の恋愛小説の名手高樹のぶ子が、現代小説に甦らせた一巻です。色好みの美男子として歴史に名をはせる在原業平、その生涯を綴った『伊勢物語』全125段は、作者不詳。主人公もたぶん在…

#面白い本「平蔵の首」(逢坂剛著・文春文庫)

「鬼平」は、池波正太郎だけではなかった! 「面白い本」も年末年始をはさんで、暫くの間が空いてしまいました。2022年の新春、思いもかけない降雪など、ずいぶん寒い年明けとなりました。みなさまお元気でお過ごしですか? 昨年末、歌舞伎界の重鎮、中村吉…

#面白い本「すばらしい人体」(山本健人著・ダイヤモンド社)

久し振りのブックレビューです。今回は新刊書(といっても今年の夏に上梓された本ですが)をご紹介します。「すばらしい人体」は、医学を中心とした科学の面白さと驚きに満ちた本です。冒頭に掲げられた「医学はサイエンスに支えられたアートである(ウィリ…

#面白い本「ペスト」(A・カミュ作 宮崎嶺雄訳 新潮文庫)

昨年から猛威を振るっていたコロナウイルスの罹患数が、国内では急激に減少し、各種規制が解除乃至は緩和されつつあります。「天災は忘れた頃にやってくる」という寺田寅彦の警句は、姿かたちを変えて襲来する感染症にもまさしく然りで、それが昨年来『ペス…

#素敵な「人生相談」

週末の新聞各紙には、本紙のほかに別紙(第2部)がつきます。私が購読している日経新聞にも第2部があり、土曜日版に掲載される人生相談(「なやみのとびら」)を、私は毎回楽しみに読みます。回答者が美村里江さんの回は特に。美村さんは、嘗てミムラという…

#面白い本 「芸と道」(松岡正剛著・角川ソフィア文庫)

~「千夜千冊」を大幅加筆修正した「千夜千冊エディション」の中の一冊~ 世の中に「知の巨人」と称される人たちがいます。古くは熊方南楠、先ごろ亡くなった立花隆もそう云われていたと思います。現存する日本人の中の「知の巨人」候補の筆頭は、松岡正剛で…

#おしえて!イチロー先生

日米のプロ野球ともに最終盤にかかっています。アメリカ大リーグでは、これからワールドシリーズという名の大リーグ優勝決定戦。日本ではヤクルト・スワローズがセントラル・リーグの優勝を決めました。しかし何といっても、日米プロ野球共通のナンバーワン…

# 面白い本 「昭和の怪物」「続・昭和の怪物」(保阪正康著・講談社現代新書)

~半藤一利亡き後、昭和史・日本軍の実像を語れる第一人者のベストセラー~ 「昭和の怪物 七つの謎」は、2019年新書大賞を受賞した話題作で、好評につき続編が出版されました。内容は、既に他で発表された記述をまとめ直したもの、新たに書き下ろしたものが…

#映画「フラガール」と”デコスケ”

東京・田町駅前にあるNPO法人新現役ネットの事務室。その中にある会議室では、毎月1回「シネマの迷宮」という映画サロンが開催されています。114回目を数える10月2日には、「フラガール」を参加者と鑑賞しました。2006年に製作されたこの作品は、経営危機に…

#面白い本 「収容所から来た遺書」(辺見じゅん著・文藝春秋)

毎週土曜日の日経新聞朝刊には文芸コラムや新書紹介のページがあり、現在梯(かけはし)久美子氏が「この父ありて」というコラムを書いています。9月25日は辺見じゅん(1939-2011)を採り上げたコラムの第一回目でした。ノンフィクション作家であり歌人でも…

関西支部よりオンライン講座のご案内

こんにちは。 関西支部のKです。 今回は関西支部のオンライン講座のご紹介です。 オンライン講座 関西支部は東京本部のようにセミナー会場がないのです(´;ω;`) なので、オンラインと並行してリアルに会場で行うことがかなり難しいんです。 以前は別のビル…

九十歳(卒寿)の先輩方から学ぶこと

先日、長年新現役ネットの活動にご賛同いただき、多くのイベントに参加して下さるイマムラさんが、90歳を迎えられました。私はお会いして10年ほどになりますが、全くお変わりがない元気さを保たれています。元エンジニアであり、リモートアプリも使いこなさ…

#面白い本 「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」(加藤陽子著・朝日出版)

~ちょっとリベラルを意識したタイトル以外は、至極まっとうな素晴らしい日本現代史~ この本は、栄光学園の中高校生に、加藤陽子東大教授が出張講義した内容をまとめたノンフィクションです。序章(オリエンテーション)に続いて、日清・日露戦争、第一次世…

現場から見た世界情勢セミナー「次世代に託す日韓関係」を開催して

教育分野における社会貢献活動を行なっている三菱商事OB・OGグループ「一月 会」の協力を得て2019年9月から毎月開催している世界情勢セミナーは、コロナ 禍により一時中断していたが、今年4月に再開し今回で11回目となった。 今回(9月15日)は、戦後最悪と…

#面白い本 「藤原仲麻呂」(仁藤敦史著・中公新書)

NPO法人・新現役ネット(東京・田町)で、毎月第2・第4金曜日に行われている人気講座「続日本紀を読んでみよう」(講師:玉川千里さん)は、現在『巻第二十六』を読み進めているところです。夏休み前に読んでいたその前巻『巻第二十五』は、天平宝宇8年(76…

YouTubeチャンネルを開設しました

この度、NPO法人新現役ネットでは、会員様はもとより、一般の方々にも広く活動をご理解いただく為に、YouTubeチャンネルを開設しました。 従来は、会場にお越しいただくだけでしたが、現在はZoomを使ってオンラインでご参加も可能となっています。 ご利用が…

関西支部事務局より初投稿

〖関西〗 はじめまして!kannsai 関西支部事務局のKです。 東京のブログに進出してきました。(※以前の関西ブログもリンクしていますのでお読みくださいませ。) コロナ禍の救世主 オンライン! 画面越しで繋がることが、世界j中・日本中でできるようになり…

#面白い本 「死のドレスを花婿に」P・ルメートル著

~「記憶」を操られた女の悲劇とその結末~ 海外ミステリー小説が好きな方は、今から6年前「このミステリーがすごい(略してこのミス)2015」第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、「本屋大賞翻訳小説部門」第1位と、この年のミステリー界を席巻した…

#面白い本 「二十世紀」橋本治著(2/2)

~歴史の真実を論理的に学ぶ爽快感!~ 「二十世紀」上巻の1901年の記述は、大英帝国の君主ヴィクトリア女王の死から始まります。19世紀ヨーロッパの列強諸国=王様の社会に於いて、クィーン・ヴィクトリアは要(かなめ)の存在でした。第一次世界大戦の主役…

#面白い本 「二十世紀」橋本治著(1/2)

橋本治(1977-2019)は、二年半前に亡くなりました。まだ70歳、これからますます面白い作品を紡ぎだしてくれると期待していただけに、本当に惜しい人を亡くしたものです。いまから50年以上前、東大紛争の真っ盛りに「とめてくれるなおっかさん、背中のいちょ…

#暑さにはビールで乾杯! たとえZoomでも!

8月28日の土曜日午後4時から、昨年に引き続いてZoomによる飲みながらの懇談会「Zoomで楽しむアサヒビール祭」を開催しました。 昨年もリモートによる残暑払いをしたのですが、まだまだ多くの方がZoom機能に慣れておらず、裏方もフォローに追われましたが、今…

#すげえ、スケボー!

東京オリンピックが始まりました。 開催の有無については、いろいろな意見が渦巻き、開会式直前になって、過去の問題点をほじくり返された主要プロデューサー等がその職を去り、開会式では、延々と続くIOC会長の挨拶(バッハの受難曲?)、元首の挨拶に起立…

能を愛好した権力者たち

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」、緊急事態宣言による撮影中断に伴い長らく放送も中断していましたが、ようやく先日8/30から再開しました。今後の展開が益々楽しみですね。 この作品のなかで、向井理さん演じる室町幕府13代将軍「足利義輝」が能を観賞するシー…

産経新聞「朝晴れエッセー」から

産経新聞朝刊の第一面下部に「朝晴れエッセー」というコラムがあります。一般読者向け投稿コラムです。全国紙の第一面に、読者投稿スペースが設けられているのは珍しいのではないでしょうか。 さて8月26日の同欄は「命との向き合い方」という題名で、若いお…

100年前の出来事

コロナウィルスのために台無しにされたような今年の夏休み。足早に過ぎ去ろうとしているかのようです。来週からは9月。そして9月1日は、1923年に発生した関東大震災に因んで設けられた「防災の日」です。阪神淡路大震災や東日本大震災、そして熊本地震と、多…

能「翁(おきな)」

能の舞台には静かな緊張感がいつも漂っていますが、今回ご紹介する「翁」は、「能にして能にあらず」といわれており、別格の一曲です。演者は舞台上で神となり、天下泰平、五穀豊穣、国土安穏を祈祷する舞を舞います。 「翁」を勤める役者は、舞台に臨むまで…

能「敦盛(あつもり)」

緊急事態宣言の外出自粛期間中に一番人気のあったゲームは、任天堂「あつまれ どうぶつの森」だったのだそうです。無人島でイチから生活を始める、、という内容は、子供から大人まで多くの人の心を掴んだようです。 このゲームは、通称「あつ森」と呼ばれま…

能「葵上(あおいのうえ)」

現行の能の演目数は、流派によって多少の差がありますが、およそ200曲と言われます。そのなかで上演回数の多い演目として「葵上」が挙げられます。 1972年に日本郵便が発行した切手「古典芸能シリーズ」にも、能では「羽衣」「田村」と並んで「葵上」の絵柄…

能「道成寺(どうじょうじ)」

引き続き「#STAY HOME」 、 事務局スタッフも在宅勤務で頑張っております。 感染拡大防止のために共に頑張りましょう! 今回の能は、「道成寺」を取り上げました。 ご在宅のひと時、お目通しいただければ幸いです。 *** 和歌山県日高郡にある天台宗の古刹…