新現役!シニアわくわくブログ

シニアに役立つ情報や新現役ネットの活動について発信していきます。

#おしえて!イチロー先生

 日米のプロ野球ともに最終盤にかかっています。アメリカ大リーグでは、これからワールドシリーズという名の大リーグ優勝決定戦。日本ではヤクルト・スワローズがセントラル・リーグの優勝を決めました。しかし何といっても、日米プロ野球共通のナンバーワンニュースは、”ショーヘー・オータニ”の二刀流が本格的に開花したことだと思います。大谷選手はシーズンを終えて、今年の成績が今後のベースになると思う、と云っています。怪我無く、また怪我させられることなく数年プレーが出来れば、いったいどんなキャリアが築かれていることか。未知への遭遇、に似たワクワク感がありますね。

 さて大谷選手の前のレジェンドは、イチロー選手でした。走攻守いずれもが大リーグのトップクラスである日本選手など、少し前までいったい誰が想像したことでしょう?

イチロー氏は現役引退後、マリナースで後進を指導し、日本では多方面でエンタテナーぶりを発揮しています。そのイチローさんが、いろいろな話をしている動画が、SMBC日興証券のサイトから見ることができます。いくつかあるのですが、下記の「おしえて!イチロー先生」では、教室で「イチロー先生」が、それぞれこども(1限の授業)とおとな(2限の授業)の質問に答えています。こどもからは「どうして子供は早く寝なければいけないの」「お年玉を親に取られない方法」「リレー選手に選ばれるには」といった、それぞれ”切実な”質問が、おとなからは「暴飲暴食をした経験は?」「いつも前向きでいなければいけないのか」「老いをどう思うか」といった多岐にわたる質問が。。。

それを、あるときは軽妙に、またあるときは深堀りしつつ対応しているイチロー先生は、大リーグのグラウンドで縦横無尽に動きまわっている姿、そのものでした。(T生)

www.smbcnikko.co.jp

# 面白い本 「昭和の怪物」「続・昭和の怪物」(保阪正康著・講談社現代新書)

~半藤一利亡き後、昭和史・日本軍の実像を語れる第一人者のベストセラー~

昭和の怪物 七つの謎」は、2019年新書大賞を受賞した話題作で、好評につき続編が出版されました。内容は、既に他で発表された記述をまとめ直したもの、新たに書き下ろしたものが混ざっています。流石に大変読みやすく、大半がよく知られている「怪物」たちにもかかわらず、ショッキングな或いはシンボリックなエピソードが効果的に挿入されていて、本から目が離せません。正・続2冊で採り上げられた怪物13名は、戦前・戦中の軍人や政治家等が6人、戦後活躍した政治家・文化人が4人、歴史の証人的立場の人が3人です。今でも神秘的なベールに包まれている石原莞爾には、特別に2章が充てられています。

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保阪氏の著述は、膨大な文献と関係者の証言から組み立てられたものです。資料などで検証された歴史的事実と、ともすれば不確かで感情的になりがちな関係者の証言を突き合わせて、リアルで興味をそそるストーリイが生まれてくるのです。先程、エピソードが効果的だと申し上げましたが、たとえば東條英機が、昭和10年皇道派将校に斬殺された統制派の支柱、永田鉄山軍務局長の血に染まった軍服を身に纏って復讐を誓ったという、ぞっとするようなエピソード。そしてその惨殺事件の日が、石原莞爾が参謀本部に転勤となって初出勤した日だったという偶然。このような印象的かつ重層的なエピソードが、ストーリイを厚く深くしていきます。

この本のもう一つの面白さは、客観的な歴史の語り部に徹しているはずの著者が、思わず個人的な思いや心情を吐露する場面に遭遇することです。例えば犬養毅のくだりは、著者が以前から「震えるほど」意識していた犬養道子氏との距離感の中で語られる一章です。二・二六事件の被災者渡辺和子や五・一五事件に連座した農本主義者橘孝三郎は、共感と敬意をもって描かれ、”何となく”近衛文麿や吉田茂には好意的で、瀬島龍三や田中角栄にはシビアな傾向があります。昭和という私たちにとって特別な時代に、断片的にしかし正面からアプローチしてみたい方にうってつけの書物です。 (T生)

#映画「フラガール」と”デコスケ”

東京・田町駅前にあるNPO法人新現役ネットの事務室。その中にある会議室では、毎月1回「シネマの迷宮」という映画サロンが開催されています。114回目を数える10月2日には、「フラガール」を参加者と鑑賞しました。2006年に製作されたこの作品は、経営危機に陥った常磐炭鉱を、フランダンスショーを目玉としたハワイアンセンターとして復活させた人たちの、汗と涙と笑いの物語です。多くの映画賞を獲得し、皆さんの中でご覧になった方もいらっしゃることでしょう。

f:id:tanabetan:20211006162833j:plain  ←ボタ山とフラガールたち

この映画で東京から流れてきたダンス教師を演ずる松雪泰子、フラガールのリーダーとなる蒼井優、そしてダンサー役の山崎静子や徳永えり、エキストラに至るまで、ダンス経験がまるでない人たちだそうです。意図的にそうしたキャスティングを組み、猛練習を繰り返して、ラストシーンのフラダンスショーのような、見事なダンステクニックとコンビネーションにまでたどり着いたのです。そうした隠されたもう一つの汗と涙が、独特のリアリティとなって映像から醸し出されています。

更にこの映画の魅力の一つに、出演者たちが発する茨城訛りとも常磐訛りとも言えないユーモラスなセリフ回しがあります。早口でまくし立てる、全く解読不可能な長台詞も含め、この方言の習得にも、出演者の大変な苦労があったことでしょう。例えば「デコスケ」という言葉が何回か登場します。一緒に鑑賞した人達の中に、いわきご出身の方がおられ、この映画で使われている方言、特にデコスケなどは今は殆ど話されていない、死語に近い、と云われていました。

デコスケはいい加減な奴、ばかたれ、というような意味です。この「デコスケ」、幼いころ我が家で聞いた覚えがある、と突然思い出しました。亡父が私を叱った時に使った言葉でした。我が家の本籍は確かに福島ですが、常磐とは遠く離れた地域であり、祖父の代に分家して以降は殆ど没交渉と聞いています。なぜ、亡父が「デコスケ」を使ったのか? 考えていて、フト思い当たりました。私が生まれる前に亡くなった祖父は、常磐からそれほど離れていないいわき市の磐城中学(現・磐城高校)の卒業生でした。本籍地からはとても通学できる距離ではないので、恐らく寄宿生活を送ったのでは、と推測されます。知らないうちに、祖父から父へ、そして私へと「デコスケ」が引き継がれていたのです。何か不思議な感覚に襲われました。

新現役ネットでは、東京でも大阪でも月に1回、映画を鑑賞する会を開催しています。東京で開催される「シネマの迷宮」、次回は11月6日(土)。上映作品は「焼肉ドラゴン」です。https://www.shingeneki.com/common/details/enjoy_learn/3496

                                (T生)