新現役ネット内の読み聞かせのボランティアグループ「おはなしポケット」主要メンバーの福島恵以子さん。無理することなく継続的に被災地支援を行っています。
今も折りを見て、東北に足を運んでいます。3.11のときに生まれた赤ちゃんがいるのですが、気仙沼方面に行くとその子に会ってきます。
私には東北に親戚はいませんが、震災後は、東北だとか自分が生まれ育った浅草だとかは関係なく、命は誰のものでも大切にしたいという気持ちが強くなりました。
ですが、頑張りすぎたり、気持ちを詰めすぎたりすると、知らず知らずにどこかで無理が生じてしまいます。
自分の心身が健康じゃないと楽しめない!自分が楽しめなければ相手も楽しくないですから、仕事もボランティアも遊びも「楽しみながら、細く、長く」やっています。
それから、時々、海外に行くことがありますが、震災のあった年は、私が日本人だとわかるとハグをしてくる方がいたり、バスやタクシーのドライバーさんの中には運賃の受け取りを拒否したりする方々もいました。
外国の方が日本のことを思ってくれていることがとてもうれしくありがたく、彼らの気持ちを被災地に届けなくては、とも思いました。私は海外に行く時には必ず折り紙を持っていき、現地でお世話になった方々には、日本の伝承折紙で「サンタクロース」や「ひな人形」、「兜」、「桜」、「ふた付き小箱」などを折ってお礼の代りにしています。そうしたやりとりも楽しんでいます。
(福島恵以子さんプロフィール)
東京都浅草生まれ。人材育成コンサルタント業を営む。「NPO法人新現役ネット」では、読み聞かせのボランティアグループ「おはなしポケット」の創設(2009年)から携わり、主要メンバーとして活躍。東日本大震災後は、東北被災地でも活動。