新現役ネットが継続して支援し、通算14回目(「結の会」と名前を変えて4回目)となる宮城県南三陸訪問です。
2011年3月11日の東日本大震災から7年8ヶ月を経過した泊浜の様子をお伝えします。
《日 程》 2018年11月19日(日)~20日(月)
《参加者》 12名(10名 + 事務局2名)
《行 程》
1日目:東北新幹線「くりこま高原駅」集合→さんさん商店街、旧防災センター遠景視察→番屋訪問、クレーン視察→EVFどんぐりプロジェクトの植樹地視察→高倉荘懇親会
2日目:地元水産店→伊豆沼、長沼の野鳥観察→昼食→「JR新田駅」一部解散→「くりこま高原駅」全解散
右の写真、中央の朱色に塗られた鉄骨が旧防災センターの現在の様子です。盛り土と護岸整備の工事が進み、震災直後の様子を撮影した左のパネルと同じ場所とは思えないほど変わっていました。※写真をクリックすると大きくなります。
東北新幹線「くりこま高原駅」から南三陸歌津泊浜地区への道中、半年ごとに訪れているスタッフが「来るたびに変わっている」と表現するほど工事による道路の付け換えが頻繁です。海岸線は高い防波堤の整備が進んでいました。
新現役ネットの支援によるクレーンと番屋。番屋には「この番屋は新現役ネットのご協力で建てられました」と書かれています(写真右)。
環境ベテランズファーム(EVF)のどんぐりプロジェクト植樹場所を視察しました。EVFは新現役ネットから派生したNPOです。里山の復活を目指して、南三陸で採取したドングリをメンバーの自宅で発芽・成長させ、その苗をこの秋、泊浜に植樹しました。順調に生育しています。
泊浜契約会の高橋顧問が経営する高倉荘。太平洋に面していて、部屋からも海がみえます。
新現役ネットの災害初期からの支援が大きな助けとなって、他の地域よりも復興のスピードが速かったということや、震災前におこなっていた防災訓練が当日の命を守る行動につながったことなどのお話を高橋顧問から伺いました。
床の間には「がんばろう東北!三陸の海から力を合わせて復興させましょう!」の言葉が掲げられています。写真右は、旬をむかえたアワビをはじめとした三陸の海の幸。右端、どんこ汁の写真きれています(ごめんなさい!)。最高のお味でした。
2日目、宮城県登米市と栗原市にまたがる伊豆沼と長沼(内沼)に野鳥観察に行きました。大小2つのこの沼は、北海道の釧路湿原に続き国内2番目の1985年にラムサール条約(水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約)の登録湿原地に指定されています。
特にマガンは日本最多の飛来地で、朝の飛び立ちと夕方のねぐら入りは壮観だそうです。時間帯によっては水面がみえないほどマガンで埋め尽くされ、沼が真っ黒にみえるとのことでしたが、わたしたちの行った時は周囲の田んぼにエサ取りにでかけていたのかマガンはほとんどいなくて、代わりにオナガガモと白鳥がいました。白鳥は3000kmはなれたシベリアから飛んできていて、これから1月にかけて多い年には4000羽ほど飛来するそうです。
津波がここまでやってきたということを後世に知らせるために建てられた石碑「波来(はらい)の地」
あの日から7年8ヶ月経った今も、あちらこちらで大型重機の工事が行われている様子をみて、復興復旧までの道半ばであることを実感しました。
そして、ご縁のできた南三陸泊浜への継続支援の必要性と、首都圏で暮らす私たちも日ごろの防災への備えをしっかりしなければと思いました。
事務局:ふな