新現役!シニアわくわくブログ

シニアに役立つ情報や新現役ネットの活動について発信していきます。

あなたは「うどん派」「そば派」?

 最近、最寄り駅の近くに開店したうどん屋さんに何回かランチで通っています。大変美味しいので妻も誘ったら「余りうどんは好きではない」といいます。私の両親はいずれも西日本の出身で、子供の頃からうどんはよく食卓にのぼり、好物でもありました。一方妻の実家は関東・北日本系で、麺類といえば蕎麦ということになります。

「なるほど、食文化の違いだね」という結論に至りましたが、実はこの会話は誤解と偏見に満ちたもので、「うどん」は西、「そば」は東の食べ物ということではありません。事実、うどんの消費量では、第一位こそ「うどん県」こと香川県ですが、第二位は秋田県、以降は山形・群馬・京都と続き、関西うどんのメッカを思われている大阪府は全国で27番目だそうです。うどんは、水と小麦と塩でできていて、水分含有量が蕎麦より多いせいか、蕎麦より低カロリーです。昔から全国どこでも食べられていて、むしろ蕎麦がうどんのテリトリーを切り崩して今に至ったのかもしれません。

 

 さて冒頭にお伝えした新店は、「ひもかわうどん」が売りのうどん屋さんです。ひもかわうどんは、群馬県桐生市のソウルフードともいうべき食べ物で、うどんというよりきしめんのお化け、信州の名物ホウトウのイメージに近い(いや、そんなものではない!)麺の太さです。

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ひもかわうどん

「ひもかわうどん」の発祥地は三河の芋川といわれており、イモカワがヒモカワになまったともいわれます。「ひもかわうどん」そのものも含め、こうしたことはこのお店を使うようになって、初めて知った知識です。

この店では、「ひもかわ」のほかに「手打ち」麺も選ぶことができ、私は正直にいって手打ちのほうが好きです。麺の上にたっぷりとホワイトクリームをのせたカレーうどんが絶品です。

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カレーうどん

多分、明日のランチも「ひもかわうどん」になりそうです。(T生)

 

 

 

 

活動再開のお知らせ

新型コロナウイルス対策として政府により発出されていた緊急事態宣言が、5月25日に47都道府県全てで解除されました。

この発表をうけ、新現役ネット(東京及び関西支部)の活動を、6月8日(月)より再開いたします。

活動再開後の田町会議室の利用時間は、当面10時30分から16時までとさせていただきます。

それぞれの講座やイベント、セミナーなどは、『3密』の状態にならないよう、定員とレイアウトを定めて開催します。ご参加の際は、前もって体温をはかり、平熱であることをご確認いただき、ご来所の際は、マスク着用のうえ、手洗い・アルコール消毒をお願いいたします。

メールマガジン(毎週木曜日発行)は、6月4日まで休刊とし、以降は随時再開する予定です。

何卒ご理解の程、よろしくお願い申し上げます。

尚、新現役ネットの活動自粛期間(2020年4月から約3か月間)につきましては、この期間に在籍されていた正会員・家族会員の皆様の会員期間を3か月間延長させていただきます。

お問い合わせやご連絡につきましては、下記のとおりお願いいたします。

1.お電話の場合: 03-5730-0161  

  (5月中は留守番電話にてご用件を承りますが、お返事は6月以降になります)

2.メールの場合: info@shingeneki.com  

3.緊急を要する用件:事務局携帯 090-9002-2774 にて承ります。

 

新現役ネット事務局
 

古い雑誌を整理してみました

 コロナウィルスによる緊急事態宣言も少し出口が見えてきたようです。現在世界中での罹患者数は約523万人、日本では1万6千400人余りが感染し、777名の方が命を落とされました(5月22日現在)。こうした中、過去のパンデミックが掘り起こされ、カミュ作「ペスト」が時ならぬベストセラーになっているそうです。

私もステイホームを続けていますが、在宅の時間を利用して家内の整理に勤しんでいます。古い雑誌も中身を眺めながら処分しています。そんな中から、いくつか興味深い記事を発見しました。まずは、2004年中央公論4月号のブック・レビューで紹介されている「史上最悪のインフルエンザ 忘れられたパンデミック」(クロスビー著・みすず書房)。1918年のスペイン風邪を扱った多くの類書中の「決定版」を訳出したものです。世界中で5憶人が罹患、アメリカでは平均寿命を12歳引き下げるほどの死者が出、日本では人口5千500万人の約半数近く2千350万人が感染し、28万人以上が死亡したとされています。このブック・レビューで評者が強調している点「これほどの大災厄を人は忘れてしまう。不思議としか言いようがない。現代医療は少数の人を集中的に治療するのは得意だが、大人数を扱うのは不得手。一般人から『防疫』という考え方は消えているし、大流行には対応しにくくなっているのではないか」云々。全く今の状況を語っているようではありませんか。

 2002年は日韓共催のサッカーワールドカップが開催された年です。6月号の中央公論に載った藤田紘一郎・東京医科歯科大教授の論文は、ワールドカップ時の感染症流行を危惧した内容でした。「このような民族大移動によってもたらされる影響のなかで、最も注意が必要なのは感染症の問題だろう」と説き起こした筆者は、江戸時代、日本を襲った2回のコレラ流行が、いずれも”開国”によってもたらされ、1970年の世界的大流行は、インドネシアのイスラム教徒によるメッカ巡礼によるものだった。民族大移動による感染症の拡大は歴史上数え切れない、と続けます。

更に藤田教授が心配するのが、日本人の免疫力の低下懸念です。日本人は清潔さを求めるあまり、抗生物質や消毒液を多用し、人間と共生し守ってくれていた微生物、皮膚常在菌や腸内細菌をも駆逐してしまい、免疫力を低下させてしまったというのです。

また「高度経済成長期に感染症が激減したわが国では、感染症の専門家も数少なくなった」という指摘もあります。私は20年以上前、藤田教授にお目にかかったことがありますが、「今時、回虫を見たことがない、結核患者を診たことがないという医者は多い」とおっしゃっていました。

 20年近く前の雑誌に載った記事の内容は、そっくりそのまま、またどこかで繰り返されるのでしょうか。世の移り変わりによって、忘れ去られていいこともあるでしょうが、こと感染症に関しては忘却も油断も許されないと、今回こそ肝に銘じなければならないと感じました。(T生)