新現役!シニアわくわくブログ

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キネマスキーの<たかが映画 されど映画>  (その10) ―映画の命は脚本にありー

昨今の日本映画界では人気コミックの映画化が目立ち、映画作品としても優れたものも少なくない。しかしながら、総じて映画本来の興奮と恍惚へ誘う名品にはなかなかお目に掛かれない。

「鉄腕アトム」、「銀河鉄道スリーナイン」、「あしたのジョー」、「風の谷のナウシカ」といったコミック文化勃興期の傑作には、時代の一歩先を行く作者の時代感性の鋭さがあった。 
昨今のコミックの映画化作品(特に実写作品)の創り手にとっては、「今」への同化性(おもねり?)をまとった昨今のヒットコミックは題材的にも興行的にもお手軽なのかもしれない。
一方、テレビドラマなどの脚本家がもてはやされているのに、映画世界では、作品の命ともいえる脚本創りの弱体化が気がかりでならない。かつての野田高梧、笠原和夫、橋本忍といった名脚本家の輩出を望むのは無いものねだりなのだろうか。

巨匠黒沢明の言。「優れた脚本に出会うと、どんなに凡庸な監督でもなんとかそこそこの映画を作ることが出来る。どんなに秀でた監督でも、つまらぬ脚本では三流の作品しか作れない。」

 

<キネマスキーのプロフィル>
年齢・国籍不詳。「単館荒らしのキネマスキー」を自称し、余り世上に上らぬマイナーでオタクな映画世界の徘徊者。7年ほど前から、NPO法人「新現役ネット」の映画講座「シネマの迷宮」を主宰。
*新現役ネット映画サロン「シネマの迷宮 この映画知ってる?」
 日時:毎月第一土曜日 13:30~
 場所:NPO法人「新現役ネット」田町会議室(JR田町駅三田口至近)
 お問い合わせ:03-5730-0161

キネマスキーの<たかが映画 されど映画>(その9) ― トランボ ハリウッドの自由を守った男 ―

ダルトン・トランボというアメリカの名脚本家をご存知か。

1930年代からハリウッドの中心的な脚本家でありながら、1950年代のマッカーシズムの赤狩りによって、「ハリウッド・テン」(共産主義シンパとして弾劾・追放された10人の映画人)の中核的人物として投獄され、長きにわたってアメリカ映画界から追放された人物。
この不遇時代に、クレディットされることなく仮名で「ローマの休日」などの名脚本を創ったことでも有名。

最近作「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」は、彼の創作者としての苦闘と再生を描いた佳作である。
米国憲法は、その修正第一条で、宗教、信条、表現、報道などの自由を制約することが禁じている。
極端に右傾化した衆愚社会と映画界に抵抗して仲間たちとこの基本的自由を守り抜いたトランボの姿に、アメリカ社会の本質的な健全性を感じる。
現トランプ政権下でこのアメリカン・スピリットが損なわれないことを祈るとともに、衆愚的ポピュリズムがいささか懸念される今の日本にあって、表現者としての自由に体を張れるような人物が果たしているのであろうか、気になるところではある。

 

*キネマスキー 
年齢・国籍不詳。「単館荒らしのキネマスキー」を自称し、余り世上に上らぬ 
マイナーでオタクな映画世界の徘徊者。6年ほど前からNPO法人新現役ネッ 
トの映画講座「シネマの迷宮」を主宰。 
*映画サロン「シネマの迷宮 この映画知ってる?」 
日時:毎月第一土曜日 13:30~ 
場所:NPO法人新現役ネット 田町会議室 
お問い合わせ:03-5730-0161

「柴又七福神ご利益満載散歩」(2018/1/30)

冷え込みがきついとはいえ、時折暖かな日差しを感じながら柴又七福神をめぐり、1年の無事を祈りました。31名の会員が元気に全行程を歩きました。

 七福神は次の通り。

観蔵寺(寿老人)⇒医王寺(恵比寿)⇒宝生院(大黒天)⇒万福寺(福禄寿)⇒良観寺(宝袋尊)⇒真勝院(弁財天)⇒大経寺「柴又帝釈天」(毘沙門天)

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柴又といえば「寅さん」駅前の銅像に、寅さんを見送る妹さくらの銅像も加わりました。

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門前町の風景が、2017年11月17日、文化庁から「国の重要文化的景観」に選定するよう答申されました。いわば風景の重要文化財です。

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帝釈天は正式には『経栄山題経寺』。境内に入ると、日栄上人が「瑞龍の松」と呼ばれる松の根元から湧きだしている水を発見し、その水がきっかけとなり日栄上人はその地に後の題経寺のもとを開くことになった御神水があります。

手水で清めるとご神水が暖かく感じます。気温の方が低いんですね。

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最後は江戸川のほとりにある老舗川魚料亭で「うなぎ定食」をいただき、元気を付けました。

 

(事務局hana)