新現役!シニアわくわくブログ

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湘南探訪「名越切通しから披露山庭園住宅地へ」(2018/3/17)

快晴に恵まれた土曜日、鎌倉散策を行いました。

駅前は観光客でいっぱい。バスを15分ほど乗り、まんだら堂に向かいます。

山道をたどり、鎌倉時代に険しい山稜を開削して造られた鎌倉七口の一つ、名越切通を抜けて、まんだら堂やぐら群に向かいます。

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やぐらとは、崖に四角い横穴を掘り、内部に石塔を建てるなどして納骨、供養したもの。

風雪にさらされて崩壊の危機がありましたが、近年は保存に力を入れて土・日のみ公開をしています。

戦火が続き、ほとんど建物遺産のない鎌倉にとって貴重な場所です。

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披露山庭園住宅地は広い区画、建ぺい率、高さ制限などに守られ、日本の一般住宅地とは一味も二味も異なる住宅地。著名人も多く住む高級住宅地でほとんど人影もありません!

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近くの公園からは富士山、伊豆箱根連山、大島を一望できます。

その後は逗子市内の唯一の漁港「小坪漁港」で魚店が営む食堂で魚づくしの昼食を堪能しました。

 

キネマスキーの<たかが映画 されど映画>  (その10) ―映画の命は脚本にありー

昨今の日本映画界では人気コミックの映画化が目立ち、映画作品としても優れたものも少なくない。しかしながら、総じて映画本来の興奮と恍惚へ誘う名品にはなかなかお目に掛かれない。

「鉄腕アトム」、「銀河鉄道スリーナイン」、「あしたのジョー」、「風の谷のナウシカ」といったコミック文化勃興期の傑作には、時代の一歩先を行く作者の時代感性の鋭さがあった。 
昨今のコミックの映画化作品(特に実写作品)の創り手にとっては、「今」への同化性(おもねり?)をまとった昨今のヒットコミックは題材的にも興行的にもお手軽なのかもしれない。
一方、テレビドラマなどの脚本家がもてはやされているのに、映画世界では、作品の命ともいえる脚本創りの弱体化が気がかりでならない。かつての野田高梧、笠原和夫、橋本忍といった名脚本家の輩出を望むのは無いものねだりなのだろうか。

巨匠黒沢明の言。「優れた脚本に出会うと、どんなに凡庸な監督でもなんとかそこそこの映画を作ることが出来る。どんなに秀でた監督でも、つまらぬ脚本では三流の作品しか作れない。」

 

<キネマスキーのプロフィル>
年齢・国籍不詳。「単館荒らしのキネマスキー」を自称し、余り世上に上らぬマイナーでオタクな映画世界の徘徊者。7年ほど前から、NPO法人「新現役ネット」の映画講座「シネマの迷宮」を主宰。
*新現役ネット映画サロン「シネマの迷宮 この映画知ってる?」
 日時:毎月第一土曜日 13:30~
 場所:NPO法人「新現役ネット」田町会議室(JR田町駅三田口至近)
 お問い合わせ:03-5730-0161

キネマスキーの<たかが映画 されど映画>(その9) ― トランボ ハリウッドの自由を守った男 ―

ダルトン・トランボというアメリカの名脚本家をご存知か。

1930年代からハリウッドの中心的な脚本家でありながら、1950年代のマッカーシズムの赤狩りによって、「ハリウッド・テン」(共産主義シンパとして弾劾・追放された10人の映画人)の中核的人物として投獄され、長きにわたってアメリカ映画界から追放された人物。
この不遇時代に、クレディットされることなく仮名で「ローマの休日」などの名脚本を創ったことでも有名。

最近作「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」は、彼の創作者としての苦闘と再生を描いた佳作である。
米国憲法は、その修正第一条で、宗教、信条、表現、報道などの自由を制約することが禁じている。
極端に右傾化した衆愚社会と映画界に抵抗して仲間たちとこの基本的自由を守り抜いたトランボの姿に、アメリカ社会の本質的な健全性を感じる。
現トランプ政権下でこのアメリカン・スピリットが損なわれないことを祈るとともに、衆愚的ポピュリズムがいささか懸念される今の日本にあって、表現者としての自由に体を張れるような人物が果たしているのであろうか、気になるところではある。

 

*キネマスキー 
年齢・国籍不詳。「単館荒らしのキネマスキー」を自称し、余り世上に上らぬ 
マイナーでオタクな映画世界の徘徊者。6年ほど前からNPO法人新現役ネッ 
トの映画講座「シネマの迷宮」を主宰。 
*映画サロン「シネマの迷宮 この映画知ってる?」 
日時:毎月第一土曜日 13:30~ 
場所:NPO法人新現役ネット 田町会議室 
お問い合わせ:03-5730-0161