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東洋文庫の北斎展

世界にその名を知られる葛飾北斎:1760年(宝暦10)~1849年(嘉永2)は、江戸時代後期の化政文化を代表する人物です。

海外での絶大な評価をしめすものとして、米国「ライフ」誌が1998年に発表した「この1000年間に偉大な業績をあげた世界の人物100人」において、日本人でただ一人、葛飾北斎が選ばれました。

今年2020年に新デザインとなる日本国パスポートの図柄も「冨嶽三十六景」が採用されるなど、まさに日本を代表する芸術家です。

改号と引越しを繰り返し、その数、改号は約30回、引越しにいたっては93回と! 90年の生涯に数万点とも言われる膨大かつ多様な作品を残した天才画家の作品群から、東洋文庫の所蔵する選りすぐりの50点をスタッフの方より解説いただきながら鑑賞し、北斎の魅力再発見でした。

また、世界五大東洋学研究図書館の一つに数えられる東洋文庫の書庫を、今回特別に見学させていただきました。シューズカバーを付けてご案内いただいた書庫内には、国宝5点、重要文化財7点を含む、アジア全域の歴史と文化に関する約100万冊、目の前に並べられた銅版画やチベット仏教の経典など、貴重な書物の数々に圧倒されました。

◆見学日:令和2年1月9日木曜

◆案 内:東洋文庫 普及展示部 池山洋二氏、学芸員 岡崎礼奈氏

◆行 程:JR「駒込駅」集合・班分け⇒ 見学:蔵書書庫/モリソン書庫/北斎展 ⇒ 昼食「オリエント・カフェ」⇒ 食後希望者は引き続き北斎展鑑賞 ⇒ 流れ解散

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上の写真は、ミュージアム内の「モリソン書庫」と名付けられた巨大書棚です。まるでハリーポッターにでてくるようなクラシカルなこの書棚には、オーストラリア人冒険家ジョージ・アーネスト・モリソン博士によって収集された東アジアに関する欧文の書籍・絵画・冊子等が収められています。

東洋文庫の創設者 岩崎久彌氏が、1917年モリソン博士から約2万4千点を一括購入するにいたった経緯について、日本のために必要ならばと購入を決められたというお話など、非常に興味深かったです。 

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写真は北斎の描いた鳥瞰図です。飛行機もドローンも無い時代にどうやって描いたのか、、本当にスゴイですよね。

「葛飾北斎」と号するようになった1805年(文化2)は40代半ば、それまでに「北斎」と付いた雅号は「北斎辰政」1798年(寛政10)~、「画狂人北斎」1800年(寛政12)~、など。

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浮世絵版画の代表作「諸国瀧廻り」1832-33年頃

昼食は、東洋文庫併設の小岩井農場レストラン「オリエント・カフェ」で小岩井ビーフの美味しいハンバーグセットをいただき、食事後、ミュージアムに戻り引き続きじっくり鑑賞された方も。

帰りにすぐ近くの「特別名勝 六義園」に寄られた方は、正月花壇(御利益花壇)等、新年ならではの設えの大名庭園を楽しまれたご様子でした。

ご参加の皆さま、ありがとうございました。

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六義園の御利益花壇

写真手前 五輪の中、左下から左まわりに十両(ヤブコウジ)、一両(アリオドシ)、百両(カラタチバナ)、万両(マンリョウ)、千両(センリョウ)

 

(事務局:ふな)

 

ソーシャルビジネスコンテスト発表会に参加して

1月11日、大手町の日経ビルで開催された「日経ソーシャルビジネスコンテスト」の 最終審査会に参加した。2015年の国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)をテーマに、社会課題を解決するアイデア/ビジネスモデルを提案するもの。359件の応募の中から15組がファイナリストとして選ばれ、同日、審査員の前でプレゼンテーションが行われた。審査結果は2月に発表予定。

ファイナリスト15組の内、2組が高校生で驚かされた。一人は、環境問題の改善を日本の食卓からアプローチするもので、農業体験や料理体験を提供することで人々の食と環境への関心を高めることを目的とし、もう一人は過疎地域の課題を、その地域の資源を生かして解決する取り組みを行うものである。彼らの意識の高さに感心したが、事業性の説明がほとんどなかったのが高校生らしいかなと思った。

その他、3組が大学生で残り9組が社会人だった。訪日外国人を対象にしたインバウンド  ビジネス、高齢者の転倒による骨折を減らすために転んだ時だけ柔らかくなる床やマットを提供するもの、前科者就労サポート、空き家を活用した生活困窮者への住宅供給事業、セネガル(アフリカ)に電気と通信を届ける事業などいずれも興味深かった。その中で、地球温暖化防止を目的とした熱帯果樹のパッションフルーツによる緑化で日陰を作り、ミストを噴射して気温を下げ気温差により風を吹かせて涼しい空間を作ろうという事業提案があった。日本だけでなく中東のような砂漠の多い地域に、保水技術との組み合わせでパッションフルーツによる緑化ができたらすばらしいと思う。

(事務局:TARO) 

朝ドラ「スカーレット」

NHKで放送中の「連続テレビ小説」(通称「朝ドラ」)、ご覧になっていますか?現在放送中の101作目『スカーレット』は、陶芸家を目指す女性の半生を軸に描かれ、毎朝楽しみに観ています。特に、主人公きみちゃんの旦那さん「八さん(八郎さん)」、とっても魅力的ですよねー!脚本が女性なのか「言われてみたい言葉の数々」が八さんの口から飛び出します。朴訥とした雰囲気の八郎さん、そこがまた良いよねーと私の周りでも女性に大人気です。

そんなスカーレットの舞台、滋賀県信楽と言えば「タヌキ」、「他を抜く」に通じる縁起物の置物として有名ですよね。信楽タヌキが全国区となったきっかけは、昭和天皇の信楽行幸だそうです。たくさんのタヌキに日の丸の小旗を持たせ、沿道にずらりと設置したところ、感激した昭和天皇は歌に詠まれ、その逸話が新聞報道され有名になったそうです。

「をさなきとき あつめしからに なつかしも 信楽焼の 狸をみれば」

昭和天皇がタヌキの置物を集めておられたというエピソードも楽しいですね。

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写真はよく見る信楽たぬき、持ち物や姿にそれぞれ意味があるそうです。

【信楽狸(たぬき)八相縁起】 石田豪澄和尚

笠:思わざる悪事災難避けるため 用心常に身を守る笠

顔:世は広く互いに愛想よく暮らし 誠をもって努めはげまん

目:何事も前後左右に気を配り 正しく見つむる事忘れめ

通帖:世渡りはまず信用が第一ぞ 活動常に四通八達

徳利:恵まれて飲食のみに事足りて 徳はひそかに我身につけん

腹:物事は常に落ちつき さりながら決断力の大肚をもて

金袋:金銭の宝は自由自在なる運用をなせ

尾:何事も終わりは大きくしっかりと 身を立てるこそ真の幸福 

 

愛嬌抜群の風貌に、このような意味があったと知って驚きました。

『スカーレット』は3月末迄。残りの日々、きみちゃん、八さんとともにタヌキくんも応援します!

 

(事務局:ふな)