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木村太郎さんを迎えて~第53回新現役宣言フォーラム~ その3

 岡本行夫新現役ネット理事長に紹介されて登壇された木村さんは、トランプ大統領について ➀なぜトランプのような人間が大統領になれたのか? ②トランプで本当に大丈夫なのか? ③でもトランプの再選はないよね? の3つの観点からお話します、とユーモアたっぷりに語り始めました。

 木村さんがNHKを退職し、フリージャーナリストとして活動を始めた頃と、平成の始まりがちょうど同じ時。「西暦で云えば1980年代の終わりから2000年。その頃から起こった政治的変動は大変なものでした。東ヨーロッパに自由化の波は押し寄せたけれど、簡単には崩れないと思っていたベルリンの壁があっけなく崩壊。東西冷戦は、ソ連の消滅とともにアメリカが唯一の超大国として君臨する、という形で終結しました。」

f:id:tanabetan:20190705145016j:plain  木村太郎さん

  21世紀に入って「ヒト」「モノ」「カネ」が自由に国境を越えて行き交うグローバリゼーションの世界が出現し、同時に人々の「欲望」のタガが外れて、途轍もない貧富の格差を生じさせる傾向が、この頃から顕著になってきた。そしてそれを助長させたIT革命。「グローバル資本主義」と呼ばれるこの社会は、ちょうどローマ帝国の滅亡期のように、富を求め、あるいは貧しさから逃れるための民族大移動を巻き起こさせ、先進各国などに大きな社会的混乱や不安を生じさせた。そして「反グローバリゼーション」は、各国で右傾化やポピュリズムの進行、モンロー主義的外交姿勢となってあらわれた。

「これが平成の終わり頃からです。従って平成時代の30年間は、世界的にはとんでもない時代だったのです。グローバル資本主義に対抗する旗印の一つが ”アメリカ・ファースト”。先の米国大統領選挙の際、大方の世論がクリントン・民主党候補の勝利を予測し、初の女性大統領が「ガラスの天井」を破るのだ、と期待しましたが、実はトランプが勝利する時代的素地は充分に整っていたのです。」(以下次号) T生