4月23日(土)の午後、横浜の山手を散策した。
山手の標準的な観光コースは時々歩くが、今回は、少し文学の香りがするスポットを辿って歩いてみた。
先ずは、JR石川町駅そばの地蔵坂(坂の下の「亀の橋」の脇にお地蔵さんがいる)からスタート。坂の上(地蔵坂上)まで行く途中でイタリア山庭園に立ち寄る。
地蔵坂上を過ぎて右手にある横浜共立学園へ。ここは、日本で最も古いプロテスタントキリスト教による女子教育機関のひとつとされ、校舎は、日本で数多くの西洋建築を手掛けたW.M.ヴォーリズの近代建築作品とのこと。
この後、打越橋経由、吉川英治の『忘れ残りの記』に度々登場する明治23年創業の会社である「横浜植木」という園芸会社の横を通り、遊行坂の途中にある石川小学校に行く。ここの校庭に吉川英治の住まいがあった由。
ここから打越橋まで戻ってすぐ右手に曲がったところが美人坂で、坂をおりると山手本通りに突き当たり、そこを左に曲がってカトリック山手教会聖堂の前を通りすぎ、フェリス女学院の先を左に折れ、汐汲坂を下る。
昔、この坂を人々が海水を汲んで丘の上へ担ぎ上げたという細く急勾配の坂道で、坂の下に、横浜学院付属幼稚園がある。ここは、小説家の中島敦や歌手の渡辺はま子らが教鞭をとっていた横浜高等女学校があった由緒ある地とのこと。
元町裏通りから元町百段公園に行き、約2時間の散策を終えた。
いつもの散策コースも切り口によって趣のある新たな発見がありますね。
(事務局・TARO)