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東京散歩「明治期の徳川家住まいを訪ねて」

秋晴れの気持ちの良い一日、水戸街道の宿場町だった「松戸」(千葉県)を歩きました。

第129回東京散歩

「水戸徳川家別荘・戸定邸(国指定重要文化財)」 

実施日:平成30年10月25日(木曜)

行程:JR松戸駅→平潟神社→松戸神社→戸定歴史館と戸定邸→昼食

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松戸神社

 明治時代の徳川家住まいがほぼ完全な形で残る唯一の建物「戸定邸」は、美しい芝生の庭に部屋数23の純和風、木造平屋(一部二階)建て。最上等の杉材がふんだんに使われ、襖の引手や照明器具にさりげなく家紋の葵が用いられていました。

往時の庭園復元工事が完了した「旧徳川住宅戸定邸」

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水戸藩最後の藩主 徳川昭武によって建てられたこの邸宅には、徳川幕府最後の将軍 徳川慶喜もしばしば訪れたそうです。

書院造りの部屋の柱は「四方柾目(しほうまさめ)」で、小林講師が四面ともに柾目にする木の切り方を画用紙に図解してくださり、この柱を取るためにいかに大きな原木が必要かよく分かりました。

 

江戸川土手の草を踏んで、足に伝わる感触を楽しんだり、支流の「坂川」:旧名「逆川(さかがわ)」が下流から上流にむかって流れる様子も面白かったです。

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小山樋門(こやまひもん)明治31年建設  土木学会選奨「土木遺産」

 お昼は松戸駅の近くで「和風御膳」に舌鼓。ボリュームたっぷりでした。

 次回の東京散歩もよろしくお願いします!

 

 事務局:ふな

 

湘南探訪「鎌倉・広町緑地から七里ガ浜の秋を楽しむ」

実施日:2018年10月19日(金)

鎌倉の西南部に残された最大の緑地「鎌倉広町緑地」は45haにも及び、複雑に入り込む谷戸、湿地、傾斜地で形成されていて里山の風情が色濃く残っています。

稲の収穫が終わり遠くに干してあります。これらはボランティア団体の活動によって支えられています。

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森の奥に進むと、鎌倉彫に欠かせない貴重なウルシの木も保全されています。

ケヤキ・キリ・ムクノキ・エノキなどが緑深い森林を形成して鎌倉であることを忘れさせるほど。

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ノギク・ミゾソバ・トリカブトなどの秋の草花も咲いています。

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ツリフネソウ(釣舟草)・ノギク・アザミ

緑地を抜けるとすぐに住宅地です。

近くの「満福寺」「小動(こゆるぎ)神社」を周り解散しました。

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お昼は新鮮な「しらす丼」。「生しらす」と「茹でしらす」の両方がのった丼ぶりです。

目の前の腰越漁港で上がったばかりの新鮮そのもので、大満足でした。

 

(事務局 hana)

 

 

はじめての鎌倉薪能(野外能)

10月初旬、鎌倉宮で行われた薪能へ行って来ました。

鎌倉宮は、多くの人で賑わう小町通りをぬけたさき鶴岡八幡宮からさらに東に600メートルほどの場所にあり、後醍醐天皇の皇子 護良(もりなが)親王を祀るため明治天皇の勅命により創建されたとのことで、

毎年行われる薪能は今年で60回を数え、鎌倉の秋の風物詩なのだそうです。

18時の開演に17時からはいれると聞き、行ってみると特徴的な白と赤の大鳥居の先の、ふだんは車が停めてある場所に、能舞台と約800の席が階段状に設えられていました。

境内では鎌倉の有名なお料理屋さんもお弁当など出しています。 

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暮れゆく時間のなか、厳かな太鼓の響きが始まりを知らせます。頭をさげて、祝詞とともに会場にいる全員でお祓いを受けました。

舞台の後方には薙刀を手にした僧兵が並び、その奥の御本殿で天下泰平が祈願され玉串が奉されると、法螺貝が鳴りいよいよ「火入れ式」です。御神火が灯された長い竿が神職から巫女へ渡され、巫女は拝殿からの長い階段を慎重にくだり能舞台にひかえる正副奉行へ手渡します。

御神火が正副奉行によって舞台両翼の薪木へ灯されて大きな炎になる頃には、あたりはすっかり暗くなり、見上げると星が光り、虫の音と鎮守の杜をわたる風の音につつまれた空間はなんとも幻想的でした。

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わたしの行った中日2日目の演目は「石橋(しゃっきょう)」で、この日は後半部分だけを演じる半能の形式でした。

この演目は、めでたく1日を締めくくる祝言能(しゅうげんのう)にあたるとのことで、ストーリーは中国唐の時代に文殊菩薩が住むという清涼山を訪れた寂昭法師が、麓にある石橋のたもとで文殊菩薩の使いの獅子とであい、咲き誇る牡丹のなかで獅子が豪快に万歳千秋をことほぐというもの。

牡丹の花と唐獅子は、各地の東照宮などの山門によく彫られていますが、文殊菩薩の使いなんですね。

歌舞伎に「連獅子」や「鏡獅子」など獅子が登場するものがありますが、それらはこの「石橋」を題材にしており「石橋物(しゃっきょうもの)」と呼ばれるそうです。

終演は21時近くでしたが、鎌倉駅までの市バスが臨時で何台も用意されていて、行きにテクテク歩いた道も10分ほどで着きました。

来年も来ようね、来年はお弁当食べようね、と話ながら鎌倉を後にしました。

事務局:ふな