新現役!シニアわくわくブログ

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キネマスキーの <たかが映画 されど映画> (その12)―名脚本家橋本忍逝く―

 

昭和の日本映画界を支えてきた名脚本家橋本忍が亡くなった。享年100歳。

旧国鉄のサラリーマンでありながら伊丹万作の下でシナリオを学び、
1950年、巨匠黒澤明監督作品「羅生門」で脚本家デビュー。
練りに練った論理的な作品構成力が高く評価され、黒沢作品、野村芳太郎作品など数多くの秀作脚本で、「昭和最強の脚本家」といわれた。
特に、傑作「砂の器」や脚本作りの教科書といわれる「切腹」などは、時空の交錯する回想形式の物語の論理性が際立ち、橋本忍ならではの作品である。

「どんな名監督でも凡庸な脚本ではいい映画が作れない。どんな凡庸な監督でもいい脚本に出会えればそこそこの作品は作れる。」という伊丹万作や黒澤明の言を身を以て示したのは、まさに橋本忍その人であった。

大ヒットした橋本忍脚本のテレビドラマ「私は貝になりたい」(1958年)を観た黒澤に、「これではとても貝にはなれないよ。」と酷評された橋本が、この「私最大の失敗作」を半世紀を費やして練り直し、再映画化されたのは有名な話。
キャスティングのミスが致命的となった作品ではあったが。

<私の橋本忍脚本作品ベスト3>
「張り込み」、「切腹」、「砂の器」

<キネマスキーのプロフィール」
年齢・国籍不明。「単館荒らしのキネマスキー」を自称し、あまり世上の上らぬマイナーでオタクな映画世界の徘徊者。7年ほど前から、NPO法人新現役ネットの映画講座「シネマの迷宮」を主宰。
*新現役ネット映画サロン「シネマの迷宮 この映画知ってる?」
日時:毎月第一土曜日 13:30~
場所:NPO法人新現役ネット田町会議室(JR田町駅三田口至近)
お問い合わせ:03-5730-0161

 

東京散歩「武蔵国三大社の大宮八幡で観る七夕飾りの原型」

2018.07.05(木)実施

徳川6代将軍家宜に重用された白井白石は大宮八幡宮を訪れて「門前は十町にも及ぶ」「長松数千株、杉、檜数万株、東海一、濃尾の諸州にもいまだかかる長松の多きを見ず」と記し、広大な境内に生い茂る松の見事さを称賛しています。その面影が今に残る緑深い社の一つです。

大宮八幡宮では、七夕祭りの原点ともいうべき、平安時代の七夕飾り「乞巧奠(きっこうでん)」を再現しています。神前前には梶の葉と五色の布を垂らし、その布にふれて左右3回つづ回ると願い事が叶うとあり、皆で回りました。

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「乞巧奠」は裁縫や書道・詩歌・管弦などの上達を祈る女性の祭りであったことから平安時代の宮中では、梨・桃・乾鯛など山海の産物に五色の糸を通して供えたり、梶の葉に文字を書いて(今の短冊のルーツ)お祈りをしたとのことです。

 

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 (琴や琵琶の楽器や果物、右は「梶の葉」が供えられた飾り)

この日は雨模様で傘が手放せない日でしたが「方南町」から多田神社⇒東運寺⇒大圓寺⇒を回りましたが、途中神田川沿いの雨に濡れた緑道も楽しみました。

最後は駅近くで中華料理に舌鼓を打ち、満腹で解散しました。

 

  (事務局 hana)

 

小倉祇園太鼓

先週末から今週初めにかけて北九州市小倉に帰省した。九州北部の大雨と台風7号接近の合間の7月1日に、北九州の夏の風物詩「小倉祇園太鼓」の打ち初め式がJR小倉駅前で開催され見物に行った。筆者も小学・中学生時代に町内で太鼓を叩いていたので祇園太鼓には思い入れが深い。当時と比べると、女性の太鼓打ちが増え、法被(はっぴ)が数段格好良くなった。「ヤッサヤレヤレ」の掛け声に合わせて66台の太鼓を35団体520人が打ち鳴らし、威勢の良さで暑さを吹き飛ばしてくれた。

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 小倉祇園太鼓は、各町内で地域の行事を開催した後、7月20日~22日に「本祭り」を迎え、メイン行事の競演大会は21日に小倉城大手門広場で開かれる。今年は見られないが来年はスケジュールを調整して帰省し是非見物したい。

(事務局:TARO)