新現役!シニアわくわくブログ

シニアに役立つ情報や新現役ネットの活動について発信していきます。

1017日、日本橋水天宮にあるロイヤルパークホテルで開催された「日本中近東アフリカ婦人会」主催のCharity Bazaarに新現役ネットの事務局スタッフが参加してきました。当日は、アフリカと中東の大使館提供の手作り料理や民芸品が所狭しと並び、各国大使館のブースや手作り品コーナー、掘り出し物を集めたコーナー、各国の民族衣装を着た踊り子によるショーや音楽などなど。ここは本当に東京の日本橋?と思うほど、大勢の参加者の熱気と明るい音楽に包まれ、楽しいひと時を過ごしました。

本バザーは2年に1度開催されるそうで、次回は2019年の開催です。(by Sakae)

 

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大盛況の会場内 

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鮮やかな民族衣装を着て楽しいダンス

 

 

 

 

社会起業家フォーラムに参加して

先週末、都内で開催された社会起業家フォーラムに参加した。「自分のミッション(存在意義)」というテーマで10人の若手社会起業家が、それぞれの分野で社会課題に向き合う活動についてスピーチリレーを行った。いずれのスピーカーも高い志を持っているからであろうが、言葉が熱く、話の組み立てもしっかりとしていた。最近の若い世代は、プレゼンテーションの上手い人が多いと思う。活動を始める契機となったのは、ある人と出会って刺激を受けたという話が多かったが、その前から活動に繋がる問題意識を持っているからこそヒトやコトと出会って刺激を受けるのだろう。色々なバックグラウンドを持つ若い世代がそれぞれの場所で社会課題に取り組む姿に大変感銘を受けた。 シニア世代の我々も何ができるか考えていきたい。

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 (スピーカー)
1. インドネシア・バリを拠点に、「次の世代に残せる未来」を創出すべく、社会変革を起こす「人」と「団体」を支援・育成する子育て夫婦
2. 虐待・トラウマ・発達障害臨床に携わり、医療の中で出会った子供たちを取り巻く課題に取り組み、新たな共助のネットワークを作ることで子どもの育ちと学びの社会化を進める精神科医
3. オフィスだけでなく子育てもシェアする新しくて古いコミュニティの場を提供する起業家
4.  がんサバイバーと支える全ての人たちを繋ぎ、がん全般の啓蒙活動をおこなっている女性モデル
5.  LGBTやいろんな人と、違いを力に変えながら、違いが当たり前の社会をつくる活動に取り組むフェンシング元女子日本代表選手
6. ウガンダに直営工房を持ち、アフリカ布を使用したバッグやトラベルグッズを企画・製造・販売する会社を立ち上げ、現地の女性たちの雇用創出と自立支援を行う女性起業家
7. 歴史的、文化的、建築的に貴重な住宅建築(住宅遺産)を保存・活用し、次世代に引き継ぐ活動を行っている女性建築家
8. 漁業を「カッコよくて、稼げて、革新的」な新3K産業に変え、担い手があとをたたな いようにするために、地域や職種を超えた漁師集団をつくり活動している元ITビジネスマン
9. 不登校、ひきこもり等の子どもの支援を通じ、どんな子にも自分に合った教育を受けられる社会を目指して活動している教育者

 (事務局:TARO)

 

先週の新聞書評欄から

 土曜日からいつの間にか日曜日に移ってしまった、新聞各紙の新刊書書評欄。本好きにとっては、新刊書購入の手引きとなる格好の情報源です。

書評欄は各紙とも似通っていて、①書評委員の先生方が書く書評 ②担当記者が書く書評乃至紹介記事 ③著者へのインタビューやエッセイ など から構成されています。私は日経新聞の書評欄をメインに、時々産経や読売の書評欄ものぞきますが、全紙の書評欄に漏れなく目を通しておられる方は少ないでしょう。日経新聞に目を通す機会が少ない方を対象に、先週7日の日経新聞書評欄を概観してみました。

 この日の書評委員による書評は5本。経営・芸術・文学・科学・社会と、幅広い目配りです。この中で私が面白いと思ったのは「動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか」(ヴァール著・柴田裕之訳・紀伊国屋書店)。書評は長谷川眞理子総合研究大学院学長。ねじ回しの使い方を習得し、檻のボルトを外して脱走するオランウータン、膨大に拾得した木の実を複数個所に隠し、その場所を正確に記憶しているカラス。こうした動物の認知能力など、動物の内的な世界を私たちは理解できるのだろうか。神が創りたもうた人間とその他動物を峻別し、差別する西欧文化の考え方に対するアンチテーゼでもあるらしい本書は、尾を振っているイヌが本当に喜んでいるのだろうか、と漠然と考えていた私の疑問に応えてくれそうな期待を抱かせます。読んだ気になるほどその本の内容がわかって、しかも買ってちゃんと読んでみようという気にさせる。これぞまさに書評委員のテクニックなのでしょう。

 小説では「湖畔荘(上・下)」(モートン著・青木純子訳・東京創元社)。出版社から推測できるようにミステリー長編小説ですが、翻訳家の鴻巣友季子氏が書いた書評の冒頭「ismと付く大作家、トルストイ(トルストイズム)?カフカイズム? この小説の著者、モートンは『モートイズム』という言葉が使えるほど、独自の作風を持ったミステリー作家だ」を読んだだけで俄然興味津々になりました。この説得力、恐るべしです。

 明治以降、戦争や暴動といった人為的被害や地震・洪水といった自然災害から、帝都東京はどのように守られてきたかを著述・分析した「帝都防衛」(土田宏成著・吉川弘文館)、ジョブ(用事・仕事)をテーマにイノベーション論を展開する「ジョブ理論」(クリステンセン他著・依田光江訳・ハーパーコリンズ・ジャパン)にも興味をそそられました。

 10月7日の日経新聞書評は私にとって大豊作。大いに楽しませてくれました。(ターサン)